はじめまことの新文芸研究所

私が抱えている新文芸リストをもとに、新文芸を分析し記事にしていきます。boothにてデータリスト販売中→https://kaz-lightnovel.booth.pm/items/5739044

第一回 自己紹介その2/はじめまことのライトノベル44+55選

 せっかくラノベブログを始めたのにラノベの感想を書かずに統計分析だけしてるのも勿体無いだろうということで、まずは巷で話題のラノベ100選をやり、そこから新刊ラノベの感想でも書いていこうと思ったのだが、そもそも450シリーズしか読んでないのに100シリーズも選ぶのは多すぎる。そこで、「影響を受けた作品」について15シリーズ、「好きな・おすすめの作品」について30シリーズ読んだ順に挙げていくことで、このブログを始めて以来おろそかになっていた自己紹介の代わりとしたい。でもやっぱり100選はやりたいので残り55シリーズは読んだ順に名前を挙げて一言だけコメントしていく。

 

 それから引き続きライトノベルの統計分析のネタは募集中なのでコメントでお願いします。

 

 

影響を受けた作品

 

1.キノの旅

 私といえばこの作品、というイメージが強いかもしれない。かつてはTwitterでパブリックサーチをしていたし、キノの旅専用の別垢も持っている。だがこの作品に影響を受けたのはラノベ読みとしてのはじめまことさんというよりはその中の人に強く影響を与えている。僕がキノを新刊で買ったのはちょうどアニメ二期のタイミングだったので各巻のエピグラフの書かれた栞が挟まっていたのだが、一巻に挟まれた栞が17巻の「あなたが誰かの手を握って暖かく感じているときその誰かは冷たく感じている」であり、その相対主義的価値観が当時中学二年性の私には綺麗にぶっ刺さった。これはおそらく厨二病の一種で未だに治っていない。

 時雨沢恵一弩級のカプ厨なので当然そっち方面での影響も受けている(嘘つき達の国、歌姫のいる国などなどなど)のだが、時雨沢恵一のそこら辺への影響は一つの大陸の物語シリーズで書く。

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2.数字で救う!弱小国家

 初読は中二のとき。私の初のタイトル買いであり、初めて買った新作ラノベであり、初めての衝動買いであり、初めての打ち切り経験であり、何よりもライトノベルの広さと自由さを知った作品。ついでに言うとポンコツヒロインと愛が重いヒロインと破れ鍋に綴じ蓋的なカプが好きになったのもこれの影響が強い。あと「作品の根幹がコメディであるかは別として文章読んでるだけで無限に浅く笑ってられる作品」が好きになったのもこれのせい。影響がとにかくでかい。

 今読み返せば比較的テンプレートな異世界転移(転生?)専門知識チートなのだが、そんなことは中二の私は知りもしない。それまでの読書遍歴がログホラ→ロードス島戦記→SAO→AW→孤独者→SAOAGGO→キノの旅だったので、なんなら主人公が机上で戦うというだけで既に新鮮だったし、主人公の能力が数学であることも極めて新鮮だった。異世界もの大喜利の一種ではあるのだが、そういうものこそがライトノベルの自由さだと当時は思ったし、今でも思っている。

 さらにいうと、長田先生の次回作である「えるすく」が出たタイミング(高三の冬、共通テストの五日前)で一回読み返しを入れた時に、中学時代に散々読み返した時の三倍くらい面白くなっていたのもいい思い出である。これと「ログホラ」の読み返しにより私はジャンルへの解像度という概念を体感した。

 ついでに中の人への影響として、当時の私は数学好きながら徐々に自信の数学の才能の無さに気づき始めた時期だったので、『浜村渚の計算ノート』とこれを読んで徐々に応用数学ひいては物理学方面に関心を寄せて行った。まあ物理に寄るのはノゲノラ二周目なんだけど。

単純に常に電卓持ってて虚弱で運と間が悪くて追い詰められるほどやばいこと思いつく主人公と不憫でぼっちで時に大胆なヒロインの共依存カプだけで素晴らしいのに、そこに挟まれる心底フリーダムなメイドさんまでいる。あと幼女。

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3.ノーゲーム・ノーライフ

 中三の時、はじめて友人から借りて読んだラノベ。持って帰ると傷付ける可能性があるからと学校だけで一日2冊ペースで読んでいた。はっきり言って一周目でゲームの内容理解していたかはわからない。でもとりあえず下のありふれた一巻と共に共依存という概念を体得し、私のカプ厨の成長に大きく貢献した。ついでに妹という概念も好きになった記憶がある。何巻のプロローグだかは忘れたが「片方だけ死ぬという選択肢よりは二人とも死ぬ選択肢の方がマシ」という考え方は今でも私のカプ厨の根幹の一つとなっている。

ちなみに2巻の具現化しりとりが大好きで3回くらい読み返した挙句に宇宙・素粒子物理に関するwikiサーフィンを初めて物理学に興味を持つ結果になったりした。

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4.ありふれた職業で世界最強

 ノゲノラと同時期に借りて読んだ一作。一巻で素晴らしいカプをお出しされたのに二巻でハーレム路線になってしまってえもいわれぬ喪失感に襲われ、この喪失感を数年かけて分析しているうちに自分のカプ厨を自覚していくことになった。別にハーレムも嫌いじゃないんだけどね。

 それはそれとして私のナーロッパ初体験でもある。それまで読んだ異世界もの3作品が全てナーロッパじゃなかった方が奇跡なのだが。元々重度のドラクエプレイヤーだったのでここら辺に馴染んでいくのはとても早かった。というか単純に中学生にはクラス転移主人公のニヒルなムーブは確定で刺さるんですよね。確か3回くらい借りて読み返した後堪えきれずにweb版で読んだ記憶があります。アフターは読み切れてないんですが。

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5.学園キノ

 説明不要。自由を具現化したような小説。ただひたすら笑うための小説というものに始めて出会った。メタ視点という概念にも始めて出会って一気に好きになった。人生初のコメディがこれでよかったかと言われると少々返答に窮するが、小説の概念全てが覆る経験をこの段階でできていたことは私のライトノベル遍歴において非常に重要で有益であったと言えるだろう。

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6.一つの大陸の物語

 思春期にこれを読んで幼馴染を好きにならない人間はいないし、カプ厨にならない人間はいない。今でもアリソンは私の中で幼馴染ヒロインベスト3に入るし、アリソンとヴィルのカプは私の中で幼馴染ベスト5に入る。というか大団円の書き方がうますぎるんですよ。あの最後の2冊に今までの17冊の全てが詰め込まれてるの良すぎる。

 時雨沢恵一のカプ厨について全てに触れるならば、キノの旅7巻の「嘘つきたちの国」に触れないわけにはいかない。私はあの作品をハッピーエンドと認めるためにメリバ好きになったと言っても過言ではない。本人達さえ幸せならそれでOKです。

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7.転生したらスライムだった件

 高一の頃、スマホを手に入れて圧倒的な情報量とエンタメに接続された結果小説なんてとても読めなくなっていた私に射した一筋の光、それがweb小説だった。きっかけは夏休みに妹がずっと後ろで見ていたアニメで、その後自分でも見たものの続きがあまりにも気になり、二学期開始早々なろうに参入して読み始めた。授業中にスマホをいじったのはこれが初めての経験である。ここから半年ほどweb小説に浸かり続け、多分最初は主人公最強とかで検索をかけつつ自分の好みを探っていった。その過程で出会ったのが『ジェノサイド・オンライン』であり『回復術士のやり直し』であり、そして何より『ウロボロス・レコード』である。

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8.ウロボロス・レコード

 散々Twitterだのなんだので好き好きアピールしてるのでそれなりに私が好きなことは知られているかもしれない。私の最も好きなweb小説であると自信を持って言えるが、ではなぜこれが好きな作品ではなく影響を受けた作品に入っているのかと言われれば、掛け値なしにこの作品の影響で私の人生丸ごと変わっているからである。

 時は高一の冬。なんらかの要因に導かれウロボロス・レコードへと辿り着いた私はどハマりし、夢中で読んだ。どれくらい夢中かと言えば、授業中どころか初めて風呂場にスマホ持ち込んで読んだし、一応あんしんフィルターを破る方法は知っていたものの積極的に利用しなかった私があの時だけは無法地帯になっていたし、今まで全てのフォロウィーのツイートを見ていたのが全てストップしたし、当然のようにソシャゲのログボは途切れた。そんな天国のような三日間が終わり弩級の寂寥感に襲われた私はふと気づいた。ソシャゲとかどうでもいいな、と。それ以降ソシャゲを立ち上げたことはない。ついでに言うとそのノリで趣味ごとに分けていたTwitterアカウントをラノベ垢以外全て削除した。私はとっても自己暗示にかかりやすい人間なので、ラノベ関連のツイートばっかりしているとどんどんラノベの事しか考えられなくなっていく。いつの間にか四六時中ラノベのこと考えていて1分ぼんやりしていると読んでないラノベの題名がぽんぽん出てくる化け物になっていた。もちろんこの一連の現象にこの作品でなければならないものは一つたりともないのだが、適切なタイミングで現れたとてつもなく刺さる作品であることが大切なのである。ちなみに趣味の整理をして以降ラノベにかけた時間はおそらくそれまでの全ての趣味に使っていた時間の合計より多いが、これ以降成績はV字回復している。やはり脳のリソースを集中することが重要だったのだろう。

 ここまでくるともはやついでに聞こえてしまうが、おそらく私が読んだことある中で一番素晴らしい主従カプである。私がメイドにやたら厳しいのはユニちゃんがあまりにもメイドとして完璧すぎるからだし、主人に対して厳しいのもトゥリウスくんがメイドの主人として完璧すぎるからである。ヒロインを書くな。メイドを書け。そしたらヒロインになるから。

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9.ラノベ部

 こちらは中の人のラノベ読みとしての影響がでかい作品。具体的には高校にラノベ部を作ろうとして中途半端に成功させた。何をやっているんだろう。でもこれが私の青春なんです。友人数名が入ってる男子卓球部に押しかけて本棚を占拠した。初期に数人から布教したいラノベをかき集めて貸し出しシステムを構築した。結局ラノベ読みの人数が足りなくて組織化はしなかったが、個人的に仲のいい友人同士が相互にラノベを借り合うネットワークの構築までは成功していたあたり、僕の社交性がもう少し高ければ(特に他学年との交流)本当に文芸部もない高校にラノベ同好会くらいできていてもおかしくなかった。今思い返しても割と黒歴史なので恐ろしい。まあそれだけこの作品の雰囲気に憧れたんですよ。あと一つ言わせてもらうと平坂読は巻数伸ばしすぎると人間関係がはちゃめちゃになるので3巻くらいで終わるのが人間関係にぎりぎり秩序があって良い。そういえば幼馴染同士が互いの黒歴史で殴り合っているシチュは最高であると最初に学んだのはこの作品だったか。浅羽美咲は良いぞ。

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10.やはり俺の青春ラブコメは間違っている

 高校時代に俺ガイルを読むということがそいつの人生にどういう影響を及ぼすかと聞かれて想定される一般的な回答が中の人にも発生した。読んでから四年近くが経過しその後遺症もだいぶ抜けてきたが、今でもラノベを貸した人間を友人と呼称している。

 ただ、果たしてどこまでがこの作品の影響なのかは闇の中である。俺ガイルに出会う前から高校生活では友達作る気あまりなかったし。恋愛観もそれなりに歪まされたように感じてはいるけど生まれてこのかた恋愛したいと思ったことはないので結果的には何も変わっていない。少なくとも短期的に歪んだのは事実だが、長期的な人生への影響はどれほどかはわからない。おそらく読み返せば判断がつくのだが、この作品を読み返して楽しめなかった時に自分が子供でなくなってしまったことを突きつけらるのがあまりに怖すぎてとても読み返せない。こういう作品はいくつかある。

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11.シャングリラ・フロンティア

 みんな大好きシャンフロ。初読は確か高二の夏休み明け。コミカライズが決定したことで流石に読まねばと思い、定期テスト一週間前に読み始めてその時の定期テストを爆死に導いた。この時が高校時代の成績の最低値で、ここから再び上昇していく。

 そもそもOSOと一章ずつ交互に読んでいこうと思ったのにいつの間にかOSOが三章しか進んでいない間にシャンフロが終わっていた。この時点でVRMMOものはジェノサイド・オンラインくらいしか出会っていないのだが、ここから急速にVRMMOにはまっていく。そもそもメタ視点大好きだし。日常系要素も大好きだし。

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12.異世界とわたし、どっちが好きなの?

 高2の2月から3月にかけて、2ヶ月間BOOK☆WALKERの定期購読を契約し、計182冊を読んだことがあったのだが、その時最初に読んだのがこの作品。これ以前も短い作品を買うことは少々あったのだが、この2ヶ月で68シリーズを読み、3巻くらいのラノベが自分に向いていることを理解し、また急激に打ち切りへの耐性を身につけていった。ここから私のマイナーラノベコレクションは始まっているし、新刊を買うようになったのも打ち切り作品に傑作が多数あると知ったからである。

 というかこの作品の話もしよう。この作品が私を糖度至上主義にしたと言っても過言では無い。結局のところ私は矢印のでかい感情が好きなので、ただ2人がイチャついてるだけの2巻がとにかく印象的だった。この時点ではまだ自分のカプ厨を自覚していなかったので、糖度に殴られる自分にも驚いていた記憶がある。まあこの1月後やっぱり定期購読で『疎遠な幼馴染と異世界で結婚する夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが?』を読んでやっぱり糖度でぶん殴られやっと自分のカプ厨を自覚することになる訳ですが。

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13.俺にトラウマを与えた女子達がチラチラ見てくるけど、残念ですが手遅れです

 初読は大学1年の5月。ちなみに受験期に1年3ヶ月ほど間が空いているが、影響を受けたと言える作品がないだけでラノベを読んでないわけではない。高三になってから受験終わるまでで書籍だけでも275冊ほど読んでいる。これだからこいつは。

 それはそれとして、大学生になった私はある程度金に余裕ができ、また受験後の図書カード特需により新刊が買えるようになっていた。この作品はそんな中でオーバーラップ9周年キャンペーンの折に買ったものである。発売からきっちり2ヶ月積んで学校行く途中の電車で読み、夢中になって1時間ほど乗り過ごした。当時読んでいた新刊の中でも爆発的にハマる一作で、これ以降新刊を買うことが急速に増えていった。多分これ以降読む新刊がラブコメに偏ってるのもこの作品の影響はないことはない。新刊読み始めた初期にこれだけの当たりの作品に出会えたおかげで今まで新刊を読み続けられていることに影響していると思われる。

 というかまず壊れた主人公が楽しいんですよね。その上でヒロインがみんな可愛い。めちゃめちゃ密度が高いのと、急激な温度差が発生するので読んでいて飽きることがない上にちゃんと全ヒロイン扱ってくれるのがハーレムラブコメとしてしっかり義理を果たしてくれている。

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14.継母の連れ子が元カノだった

 初読は大学1年の3月。とあるラノベ読みとオフ会した時に読んだもの。流石にこの時期になるとだいぶラノベ読みとしての自己が固まってきているため、早々「影響を受けた」と言える作品には出会えないのだが、この作品は入ってくる。なぜなら最初にしておそらく最後の推しキャラがいるので。その名は東頭いさな。私の人生で唯一恋愛観の一致をみ見せ、共感という評価基準をおおよそ持たない私に共感とはこういうものだと強烈に分からせてきた。でもこいつに共感してる時点で私という人間はそれなりに終わってるんだなとも思ってしまう。というかもしこいつが勝ってしまったら私の人生は私にとっての伊理戸水斗を人生をかけて見つけるというクソゲーに変わっていたため、こいつが負けてくれて良かったと心の底から思っている。

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15.ドラゴンクエストシリーズ

 これだけラノベではないけれど、私の人生にあるいはライトノベル以上に食い込んでいるドラクエを入れないわけにはいかない。逆に言うとドラクエ以外全て小説で語れてしまう私の人生がそれなりに偏っているわけだけど。

 初めて触れたのは保育園の時のドラクエ9。当時は何もわからず、ただ親に手伝わされてすれ違い通信の処理や複数台同時プレイによる増殖法をやっていた。ちゃんとプレイしたのは小一の時で、25周年記念のドラクエ1,2,3のFC版とSFC版がセットで入ったパックを親が買ってきて、復活の呪文を使って私の汚い字を矯正しようという目論みの元に私とドラクエは引き合わされた。今考えればドラクエ1とか小学生でもなければ時間がなくてできなかったように思うので、あの時期にいきなり1,2,3から始めたのは神の采配だったと今では思っている。

 同時期にドラゴンクエストXがサービスを開始し、家族でβテストから今までずっとプレイしている。間違いなく初めて出会ったエルフとドワーフドラクエ10のもの。ドラクエXのキャラ・カプの多さやサブクエの多さは間違いなく私のカプ厨の成長に多大な貢献をしている。そもそもドラクエXの中で私が読んだテキスト量が小説何百冊分なのかというレベルである。少なくとも同一世界観でこれだけの規模で展開される物語など他に読んだことは無い。影響されないわけが無いのである。

好きな・おすすめな作品

1.ログ・ホライズン

 私が人生で初めて読んだライトノベル。読んだのは確か小5。それまで読んでいた小説との差異はあまり感じなかったように記憶している。普通に大変面白く、その頃は読むものに絶えず飢えていたので10周くらいはした記憶がある。

 問題はその後で、高校2年の頃に6年ぶりに読み返したところとんでもなく面白い小説だと発覚したところにある。まずなろう系として上手い。とんでもない力を持った冒険者達が存分にその暴力と知能と文化力を振りかざした場合にどのような影響が発生するかというなろう系15年の至上命題を、2010年時点で大変高いレベルで描いている。こればっかりは6年間ライトノベルとweb小説となろう系に詳しくなり続けていたことによる新たな視点なので、これはいい。問題は、会話文はほとんどの文章を覚えていたのにストーリーすらよく理解せずに読んでいたことである。小学生はマジで会話文しか読んでいない。皆様も小学生時代に読んだ作品を読み返してみることをおすすめする。

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2.ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン

 初読は中一か中二。初めて読んだ時雨沢恵一作品である。今読み返せばびっくりするほど洗練されたなろう系VRMMOものである。適度な群像性や敵視点、酒場実況という名の掲示板回の亜種など、昨今のVRMMOものの要素がてんこ盛りである。あとシャーリーが可愛い。私の銃火器知識はこれと学園キノで9割身についた。

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3.ジェノサイド・オンライン

 webで読んだ初めてのVRMMOもの。チュートリアルおじさん殺人事件から街を出るまでの一切の淀みない流れは誰が読んでもハマる。というか単純に虐殺系血まみれサイコパス美少女は可愛いので。あとユウくん好き。マリアちゃんと末永くお幸せに。

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4.GJ部

 癒しを本の形に整形したもの。辛い時はこいつを一気読みすると元気になる。大学に入ってからは読み返していないが、高校時代は半年に1周のペースで再読していた。キノの旅に大学受験の2次試験会場で読んだ本でもある。この作品あまりにも癒しすぎて癒し以外の感想が出てこないんですよね。香澄ちゃん可愛い。中等部の時のキョロも良い。あとロスタイムのキョロくん良いしそもそもロスタイムの構成が良い。そしてやっぱり癒し。

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5.いもーとらいふ

 共依存って必ずしも恋が絡む必要はないわけですけどこの作品はその代表格。兄妹っていいよね。実の兄妹にしか出せないものってあるからさ。この作品の妹より良い実妹そうそう見当たらないですよ。Twitterで見る限りみんなこの作品に暗いものを感じてるっぽいんですけどそんなことある?あれはどう考えても完全無欠のハッピーエンドだろ。というかたぶん私が初めて意識したヒロイン視点なんですよね「いもーとにっき」。僕がヒロイン視点大好きになった原因のひとつです。あと最後ね。ありゃあ尊い

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6.境域のアルスマグナ

 高二の夏、私が初めて契約したBOOK☆WALKER定期購読での1番の当たり作品。主人公の頭がいい感じに吹っ飛んでいて異能バトルはとしてとても良い。そして異種恋愛の書き方が良い。姪っ子(嘘)2人の感情が特に良くてですね。忠誠と愛情がごちゃ混ぜになった感情がとても良い。とりあえず読んで。

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7.ショートストーリーズ 3分間のボーイ・ミーツ・ガール

 最推し作品のひとつ。1話1話が本当に尊くて尊くて。さすがファミ通文庫の全盛期は違う。「3分間」「ボーイミーツガール」をテーマに20ページの掌編を書く以上急速に関係が縮まる話が多く、大変私好み。というかどれもエモいんですよ。私はエモいという言葉はこの作品のためにあると思っています。

電書版なし。

8.丘ルトロジック

 初読は高二2月の定期購読。1巻の吸引力がバカでかいんですよね。これは子供のうちに読んでおく本ですよ。社会に対する屈折した感情を綺麗に爆発させてくれる作品。一般の人間にとっての戯言シリーズの枠を私は代わりにこの作品が埋めてるという指摘を誰かにされた記憶がある。早く戯言読まないといけないが、まあそういう作品である。でも俺ガイルと一緒で読み返して面白くなかった時に取り返しがつかないので読み返しを入れることができない。

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9.月光

 初読は同じく高二2月の定期購読。全カプ厨は読もう。作品の空気がヒロインの魅力に与える寄与がでかい。ヒロインが大変ミステリアスでね。どこか共依存的でどこか独占欲が強くどこかロマンチックな関係がとても良い。でも最近読み返してないから今の価値観でどういう評価になるかはわからないが。

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10.まるで人だな、ルーシー

 初読時の印象:「嫌いなはずなのに大好き」。読後の気持ち悪さとかそういうものは完全に唯一無二。というか「願いを叶えるたびに人間性を欠落していく男」と「願いを叶えるたびに人間性を獲得していく女」という設定がもうカプ厨に刺さらないわけないじゃん。人間性と共に主導権が移っていきたった2冊で様々なカプの様相を見ることができる。なにこれお得。

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11.この世界がゲームだと俺だけが知っている

 ゲーム内転生・転移の始祖パイオニアにして特異点であるウスバー先生の代表作。ゲーム内転移ならではのメタネタがうますぎるんですよね。だからこそ特異点でもあるわけですが。なんならウスバー先生以外は真のゲーム内転生・転移とは言えないまである。ただゲーム内の形した異世界にいくんじゃなくてちゃんとゲーム内に転移しているので。ゲーム内の解像度を上げることで生じるバグとしっかり向き合っているんですよね。まあその上でギャグセンスまで良いのですが。

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12.疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが?

 幼馴染はいいぞ!!

 私が最も好きな幼馴染ラブコメ。書籍は授業中に読もうとしたが普通に声を抑えられなさそうだったので電車の中に持ち越した。コロナ禍でマスクがなければ社会的に死んでいたかもしれない。書籍打ち切られてるの意味わからないんですよねぇ。これだからあの時代のスニーカー文庫はweb発ラブコメ焼畑農業しやがって。何作消えていったと思ってるんだ。web版も読みましょう。100万字弱でとんでもない甘さの現ファンが味わえます。

 幼馴染はいいぞ!!!

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13.野崎まど劇場

 これも割と説明不要だろ。ライトノベルの、あるいは小説という媒体の限界に挑戦する作品。なんと電子書籍はフルカラー。電撃ノベコミ+では一部コミックとして連載されている。これは本当に小説なのだろうか?じゃあどの媒体なんだよと言われたら小説だけどさ。

 個人的にはバスを使って連続殺人しているバスジャックの話と大相撲フィギュア場所の話が好き。挿絵の使い方がいいよね。

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14.生徒会の一存

 プレステ4どころか5が出たよ。ハンターハンターは終わりそうにないけれど。

 はい。最終巻は普通に泣きました。やっぱあいつかっこいいよ。まあ私は新一存の教師ものしているキーくんが一番好きなんですが。ヒロインでは主要キャラでは真冬ちゃん、作品全体だと風見さんが好きです。新の方でヒロインレースがダレないの彼女の尽力が大きいですからね。ところで飛鳥さんと林檎ちゃんと三人で泥沼に沈んでいくifルートはどこですか?pixiv?

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15.僕と君だけに聖夜は来ない

 初読は高三6月。この物語を夏に読んでしまったことは生涯公開し続けているので、毎年クリスマスの日にこの作品を読み返している。ひょんなすれ違いから好きな相手を殺してしまってずっと引き摺っているヒロインみたいだなこいつ。季節ものはその季節に読むべきという流儀もこの経験に起因する。

 新雪のように静かで薄氷のように脆い空気で織り成される限りなく透明な甘さが素晴らしい。共依存的な関係にしっかり帰着するのも好評価。みんなもクリスマスに読もう。

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16.イリヤの空、UFOの夏

 6月24日は全世界的にUFOの日なので、6月24日に読んだ。ちょうど電撃ノベコミで一日だけ全巻読み放題だったので、生活に必要なこと以外の全てを放り投げて読んだ。私は後書きを読むことで物語の世界から現実に精神を引き戻すタイプなのだが、電撃ノベコミでは後書きを掲載してくれなかったので、精神が一週間ほど帰ってこれず、その間の単元テストで酷い点を取ったりした。流石にまずいと思って友人に物理本を借りて後書きだけ読んでようやくこの物語から復帰することができた。それくらいこの物語には危険性があるので皆さんも注意して読みましょう。

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17.Curse Nightmare Party

 初読は高三8月。夏休みになって受験近づいてきたしそろそろ読書は控えようかなとか思ってたのに思いっきり10日で300万字読んでいる。結局8月もwebで500万字読んでるし書籍でも八月最後の5日だけで10冊読んで60冊読んでるんですよね。11月まで月600万字読んでるのなにやってんだろうね?

 それはそれとして。やっぱ女性主人公VRMMOもの強いよね。戦争イベントの主人公が黒幕主人公とラスボス系主人公として完璧に振る舞ってくれるのとても助かる。掲示板回って他者視点の中でも不特定多数の人間の評価を高速で回せるのやっぱ便利なんですよね。ラスボス系主人公に必要なのは一般人の怨嗟の声なので。

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18.叛逆のドレッドノート

 甘い。甘い。甘い。今まで読んだ全ての物語の中でこれの四巻の山場が最も高い最高瞬間糖度を記録しています。皆さん一回読んで見なさいよ。意味わからないくらい甘いから。甘さの上に甘さを積み重ねていくスタイル強すぎる。

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19.呪術師は勇者になれない

 初読は高三10月くらい。そろそろ書籍はそんなに読まない方が良いなぁとか思ってもwebでたくさん面白い物語に当たってしまう。いやこの作品に関してはちゃんと読もうと思って読んだわけだが。受験が近いので授業が自習ばっかで煩わされることなく読むことができた。というかこの作品が週一更新なの最高の塩梅なんですよね。特に山場。最初のうちはひたすら金曜17時が待ち遠しかったですからね。受験前日もしっかり読んでいた。続編が待ち遠しいです。

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20.幼馴染が引きこもり美少女なので、放課後は彼女の部屋で過ごしている(が、恋人ではない!)

 私が二番目に好きな幼馴染ラブコメ。これの書籍版こそが究極の日常系ですよ。時間どころか場所と登場人物まで完全に固定されている。まあ単純に時間や場所が動き出す前に打ち切られただけとも言う。そりゃあweb版もいいけど書籍版は続いて欲しかったですよねぇ。あの規模で書き下ろし入ってるわけで。今でもアフターが更新され続けてるのはありがたいことですが。

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21.アンダー・ラグ・ロッキング

 大変素晴らしいメリバ共依存カプ。流石の私でもハッピーエンドとは言い切れないですが。私はこう言う静謐な共依存が大好きなんです。共依存逃避行はいいぞ!!!

 僕の中のゼロ年代のイメージははこの作品によって固められているし、僕の中のセカイ系のイメージはイリヤの空とこの作品で作られている。というか単純にカプ厨なので別れて終わるのが許せないんですよね。死ぬなら共に死ねと言うのがノゲノラ読んで以来の私の価値観なので。

22.あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね

 重い女と幼馴染の最適解を同時にお出ししてくる最強作品。そもそも前述した通り私は重い女も幼馴染も「主人公のことをより知っている」と言う部分から好きになっているところがあるので、「あなたのことならなんでも知ってる」でその二つを接続したこの作品が刺さらないわけがない。吾道さんは今でも私の中でベスト幼馴染ヒロインのトップ3に入る。藍月要先生巨大感情書くの超上手いからな。

電書版なし。

23.上等。シリーズ

 初読は受験後、高三の3月。最終巻のタイトルが『サクラサク上等。』だったので最終巻は合格発表前日に読むと決めていた。無事に発狂した。感情が吹き飛び情緒が行方不明になりそれでも受かると言う確信だけはなぜか強く残った深夜二時。今でもこの作品を前日に読んでいなければ大学に落ちていたと言う確信がある。これを読んでいる高校生以下の方がいらっしゃれば是非受験後合格発表前に読んでほしい。BOOK☆WALKERの定期購読で全巻読めるはずなので。

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24.異世界転移、地雷付き

 スローライフものはよくスローライフできないと言われるが、ではスローライフものでスローライフするにはどうすれば良いのだろうか?と言う問いに対し、日常系ラブコメの文脈を突っ込めば良いと言う回答を出したのがこの作品と『異世界Cマート繁盛記』。この作品はとにかく等身大のスローライフなんですよ。まず進学校の高校生の持っている知識への解像度がやたら高い。その上で過度に知識やその産物を広めようとせず、あくまで個人とその周囲での利用にとどめているのが特徴である。基本的に知識チートは権力か経済を利用して話のスケールが大きくなるが、そんなことをしていてスローライフなんてできるわけがなく、その辺に対して自覚的に規模を小さくしているあたりがこの作品の良いところ。

 あとweb版の200話、書籍だと最新刊あたりから急激に甘さが増していくのが特徴。web版で初読した時になんか急激に甘くなって歓喜した記憶がある。僕は異世界人同士のカプが大好きなので。

 

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25.二周目のサイコパス

 非書籍化web小説の最推し。アルビノ美少女サイコパス主人公に侵食系のゲームとタイムリープという舞台を与えて手をつけられなくした小説。百合がとにかく尊いとか主人公が危うくて猟奇で狂気でどこか抜けてて努力家でやっぱり頭がおかしいとか絶妙に人の心がないとか表現が洒落てるとか文章が荒いとかいくらでも言えることはあるが、とりあえず作品に流れる狂った空気が最高。主人公のキャラが狂気と正気の狭間にいてそこの塩梅が上手いんですよね。あとやっぱり百合が尊い

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26.付喪堂骨董店 

 全カプ厨の必修本。1冊4話構成で、うち3話ではそれぞれオリジナルのカプを出しつつメインカプの仲を深めていく。サブカプ18個がそれぞれ出来が良いんですよね。もちろんメインカプが段々と歩み寄って行くのも素晴らしい。それだけでも大変尊いが、最終7巻では今まで6冊24話の全てを回収しながら怒涛のハッピーエンドへと突き進んでいく。短編連作の完結としてあまりにも最高すぎるんですよ。

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27.八城くんのおひとり様講座

 今まで読んできた全ての小説の中で最も1冊あたりの糖度が高い小説。半分までメインヒロインが隠れてるがコンセプトなんですが、私くらいのカプ厨になるともう「このキャラ意図的に描写削られてるけどどう考えても甘いな」って分かってしまうんですよね。明らかに見えないヒロインに向いて超デカイ矢印が向いてるんですよ。14ページで分かります。

 そして後半。家で読んでなかったら社会的に死んでた。クールヒロイン視点でスパダリの活躍を半冊読むとかもうご褒美以外の何者でもないんですよ。やっぱ文学少女ヒロインは赤くなった顔を本で隠してこそですよね。あ恋人の足を軽く踏んだり背中軽くつねったり突っついたりするのも最高。このヒロイン本歌取りしながら悶えてくるので1行読んで悶えて30秒後再開しようとすると次の文章でその解説されて完全に死ぬという。以下初読時のツイート抜粋。

糖度高すぎて文章を直視出来ないんよ/腕は麻痺するし手は震えるし貧乏ゆすりと地団駄とで視界は揺れるしで本を持つことも厳しいレベルですわ/深夜リビングで1人マッドサイエンティストみたいな笑い声をあげてラブコメを読む私/絶対目が血走ってるじゃん/口から勝手に「ラブコメは素晴らしい」って言葉が出てきたよこわ/にやけ面で顔を固定し舌を出したまま地団駄を踏みながら腰をツイストして本を読んでいる/もうずっと「かわいいーーーーかわいいーーー」ってかすれた声で叫びながら読み続けてる

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28.男子禁制ゲーム世界で俺がやるべき唯一のこと

 少なくとも2023年の新作で1番面白かった作品。上条当麻とかと同じレベルでかっこいい主人公と、それに引けを取らないくらい魅力的なヒロイン達、そして「ネタが多すぎてタグに迷う小説」とでも言うべき怒涛のコメディ。その全てが互いに影響しあって、とにかく面白い小説を形成している。撃たれてるのに一切足を止めない主人公ってかっこいいじゃん?冗談でヒロインの古傷を抉ってたセリフを本当に実現させてヒロインの情緒をめちゃくちゃにする主人公とかもうかっこいいとかそんな単語じゃ表せないじゃん?

 まず1巻。往年のライトノベルなら前半200ページで綺麗に終わっているであろう所を、そっから後半200ページ学園ラブコメが始まるだけでもう革新的でしょ。落差は正義だよ。しかも後半に出てくるヒロインが揃って超強いの本当になんなんだよ。妹ちゃん大好き。超可愛い。全人類は今すぐ実妹と結婚すべき。この生まれ持った関係性とそこそこの才能に胡座かいて無邪気に兄に矢印向けてるのほんと微笑ましい。

 あと戦闘シーンでBGMを暗示する文章入れるの作品内転生ならではって感じで良いよね。

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29.さようなら、私たちに優しくなかった、すべての人々。

 ゆりはさが2023年最も面白かったラノベなら、こちらは2023年最も好きなラノベ。死体を埋めるカプというジャンルがあるが、この作品はあらすじ時点で死体を7つ生産して埋めることが確定しており、プロローグでそれどころか世界を灼くところまで確定している。もうその時点で好きが確定するじゃないですか。そしたらそんなものでは済まされないとんでもない量の尊さがラスト50ページに眠ってるんですよ。黄泉竈食って全力で叫ぶことはたぶん人生で後にも先にも1回もないと思われます。いやほんとにラスト50ページ常に指先麻痺してるし奇声を上げてるし1分に1回本を机に叩きつけそうになるしもうだめですよ。しかもその上その声が涙混じりになって鼻水が止まらなくなって奇声が段々と慟哭に収束をはじめて最後にはもう吐きそうなんですよ3回えずきましたよ。鼻水と絶やせぬ声で窒息するかと思った。

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30.あと1ヶ月で転校する僕の青春ラブコメ

 今年のこのラノで1位の最有力候補。青春とノスタルジーの塊なんですよ。

 というか単純に幼馴染ラブコメとしてまず天才的に良いんですね。私の世界一好きなシチュである黒歴史を互いに暴露しまくる幼馴染がしっかり描かれているし、「ゆーちゃんの家に行く以外でここを通る理由がなかった」とか言う昔馴染みものにおいてちょっと考えられないくらい天才的なセリフが入ってくるし、そもそもthen and nowとかいうものを持ってくる時点で最強。それぞれのキャラが外面と内面のギャップ含めてこういうキャラ居そうという説得力と魅力が併存できる描写がなされれるんですよ。

 そしてその上で空気のギャップが激しい。普通に面白いコメディしていた1行あとに強烈にノスタルジーぶち込むの健康に悪いからやめてくれ。途中でプロローグの焼き直しを入れて転入生を迎える物語から転出生を送り出す物語へと切り替わるところとか大好きですよ。というか転校とノスタルジーを描く作品に過去を指向する属性である幼馴染を持ってくるのが素晴らしい。

 というわけで早く2巻を頼みます。1ヶ月に複数巻かけてくれてもう全てのキャラを完全に描き切るという意気込みが伝わってくるので。

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その他55作品

1.2年B組シリーズ

 人生で初めて読んだクラス転移。やっぱニヒル気取ってる主人公っていいよね。

2.回復術師のやり直し

 アニメ化を期にwebで読み、性癖を開拓され、読了した1週間後にもう一度読もうとしたら作品が削除されていた。書籍も読まないとなぁ。

3.人喰い転移者の異世界復讐譚

 TS百合ハーレム復讐もの。Kiki先生の作品はどれも悪意の書き方がとても上手いのでおすすめ。

4.インスタント・メサイア

 死のギャルゲーハーレムエンドRTA。上位存在ちゃんたちを誑かす人間きゅんが復讐のために全てをかける話。面白さを伝えるためにはこの欄は狭すぎる

5.殺戮のダンジョンマスター籠城記

 この時期の私はサイコパス美少女主人公のなろう系に脳を灼かれていたのでこういう作品ばかりハマっている。

6.ようこそ実力至上主義の教室へ

 綾小路きゅん可愛い。最新刊とかもう完全に綾小路きゅんのブロマイドじゃん。軽井沢さんあと何巻息してるんだろう。

7.絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠を貪るまで

 やっぱ頭の回転が早い主人公っていいじゃん。あと脚フェチ以外の性癖が合う気がする。

8.ざるそば(かわいい)

 ざるそば(かわいい)がざるそば(かわいい)でざるそば(かわいい)な小説です。

9.異世界転生アンチテーゼ

 愉悦系主人公っていいよね。愉悦系ヒロインっていいよね。二人揃えばもっと良いよね。

10.突然ですが、お兄ちゃんと結婚しますっ!

 実妹と義妹と似妹と外妹種の仁義なきラブコメ。妹という概念に対する愛ならかの妹さえいればいいにも匹敵すると思います。

11.はじめてのクソゲー

 ここ三年間一冊の小説の最短読了記録を保持し続けている。あと普通にクソゲーものって面白いからさ。

12.俺の異世界姉妹が自重しない!

 妹ラブコメとして面白い上に異世界知識チート小説としても面白い。ヤンデレ義妹ちゃんが可愛いよ。

13.俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する

 藍月要先生の泣ける部分の傑作。高専の連帯感と四巻の涙がすごい。なんでこの人高専ネタと重い女だけで強いのに泣かせることまでうまいんだよ。

14.デート・ア・ライブ

 どうしてもキャラとカプで小説を読んでしまう人間なのでこの手の長編はだいたい短編集の方が好きになる。二亜ちゃんかわいいよね。あと21巻大好き。

15.ある日、爆弾がおちてきて

カプ厨なので最終話に全ての記憶を呑まれれる。あの最終話良すぎるでしょ。

16.蜘蛛ですが、なにか?

web版5日で全部読んだ。全てのラスボス主人公はあれくらいしなければならない。

17.失恋探偵ももせ

結局岬鷺宮は初期が1番好き。恋は夜空をわたっても良かった。ももせちゃん超可愛い。

18.葉桜が来た夏

最終巻が!!良いんだよ!!なんだあの生態!!

19.二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む

復讐系としても大変良いが、6巻に出てくる妹ちゃんがヤンデレ妹として大変素晴らしい。でもオチは許してないよ。

20.Fランクの暴君

追い詰めた女の子に「笑え」って命令して無理やり笑顔にさせるのえっち!!

21.俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

一日の最多読書量8冊を記録したシリーズ。読みやすいのもそうだが、主人公が選択肢がなければ普通に好青年なの良いよね。

22.Free Life Fantasy Online

ゆるっとした姫様の空気大好き。ノリが常時掲示板回なんですよね。

23.紫色のクオリア

あれだけ関係性が錯綜してるのに3人しか人間が出てこないのすごいよね。同じ人間の中であらゆる関係性を試すつもりか?

24.異世界詐欺師のなんちゃって経営術

基本的にゆるっとした雰囲気なのに1人だけ明らかに纏ってる雰囲気が違うヒロインがいて最高なんですよね。報われて欲しい関係性。

25.最強カップルのイチャイチャVRMMOライフ

砂糖菓子で出来た鋭利なナイフ。あるいは甘さと緊迫のジェットコースター。どの道読むのは止められない。

26.マカロン大好きな女の子がどうにかこうにか千年生き続けるお話

MTRと書いて看取られと読む寿命差ネタ4本の短編集。ふわふわした雰囲気のなかで結構エグいこと書いてたりして面白い。寿命差ネタってなんでこんなに泣けるんでしょうね。

27.ひとりで生きるもん!

暁雪先生は最高ですよ。あの人の甘さは呑みやすさと持続力の甘さ。瞬間的には耐えられてもあとからじわじわくる。テンポとギャグがとにかく良いんですよ!!

28.妹はカノジョにできないのに

私静かで寒い物語好きすぎない?ってことでこれも静かなハーレムエロコメですね。タイトル通り妹と彼女の話。やっぱ良いカプには静謐さが必要なんですよ。

29.男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているが、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。

あのド級のカプ厨で知られる時雨沢恵一がついに現代ラブコメを!?ってことでラノベ作家もの。さすがに文章が上手いので主人公がヒロインにラノベ作家のお仕事について説明してるだけで楽しい。あと作中作があまりにも面白そうなのでいつか書き下ろして欲しいな。

30.冥王様が通るのですよ!

世界創造系ファンタジー。ラスボス系主人公ならこれくらいしろ定期。不老不死同士のカプって非常に穏やかで素晴らしいよね。

31.運命の人は、嫁の妹でした。

最近の打ち切りラノベと言えばこれと言わんばかりになってしまったけれど、めちゃめちゃ良いんですよ。セカイ系って終わりまで行かなきゃすごい消化不良なだけになってしまうんだよなぁ。

32.天使は炭酸しか飲まない

叶わぬ恋をしているからこそ魅力的になってモテるの良いよね。炭酸のような恋の書き方が上手い。

33.レイの世界

キノの旅の1話を3巻かけてやるような話。3巻のとある話がキノの旅の優しい国のアンサーになってるのでみんな読んで。

34.夏へのトンネル、さよならの出口

さすがに映画化するだけあって素晴らしい単巻青春。やっぱ再開して終わる話は良いなぁ。

35.押し入れの中のダンジョンクラフト

からて先生3作品で1番泣けると話題。妹も幼馴染も大変良い。

36.世界一かわいい俺の幼馴染が、今日も可愛い

私の幼馴染ラブコメ第3位。単巻でしっかりオチがついてるのが良いよね。

37.君と紡ぐソネット

 東大受験青春ラブコメ。さすがに境遇が境遇なのでかなり共感力が高い。私も数学で受かったようなものだし。

38.黄金の経験値

全キャラ作り込みが良いんですよ。レア様適度に抜けてて良い。そしてブランちゃんが奇跡。

39.ミミズクと夜の王

ミミズクちゃんが超可愛い。やっぱ傑作って設定量とか描写量が過不足ないんですよね。

40.異世界のすみっこで快適ものづくり生活

長田信織という残念ヒロインを書くのに天才的な作家がいるんですけどその人が全力で残念ヒロインを量産して全部投げたのがこの作品です。主人公もたぶん割と残念です。

41.アナザー・エゴ

傑作の1巻。「TSとともに能力が変わりヒロインの能力との相性が変わることで師弟と相棒を行き来できる」とかいう天才的な設定の元に激アツな物語が繰り広げられ、そして2巻が出なかった。傑作って傑作という情報がなくても1巻は傑作なんだな。

42.物語シリーズ

さすがに西尾維新は強い。普通にヒロインめちゃめちゃかわいいんだよなぁ。ヒロインの良さがうつり変わっていくなか何も変わらない月火ちゃんの安心感よ。

43.週に一度クラスメイトを買う話

自分たちで定めたルールと聖域をガンガン骨抜きにして互いに近づいてく百合。2人とも天才的にかわいいし独占欲丸出しでかわいい。

44魔女の怪談は手をつないで

これは幼馴染ものです。監禁エンドを期待していたところがちょっとある。やっぱ破れ鍋に綴じ蓋ですよ。

45.異能学園の最強は平穏に潜む

異能バトルのお約束を意図的に外していく設定が良い。飄々とした主人公がタガが外れた時に見せる獰猛さと暴虐性がとても良い。

46.死亡遊戯で飯を食う

6巻を読んだら全てが幽鬼ちゃんとエージェントさんの主従百合にしか見えなくなった。

47.蜘蛛と制服

実は入江君人はこれしか読んでないんですけど最高。蜘蛛と制服の化け物の百合。やっぱ頭のネジ飛んでる主人公がかわいい。

48.バズれアリス

アリスちゃん21さいじかわいい。ダンジョン配信と追放系とその他もろもろが「人の想いを力に変える」という設定で結ばれているの素晴らしい。

49.七花、時跳び!

七花ちゃんが!!可愛い!!後輩としての可愛さは千代田百瀬と同格レベル。後半未来に飛んだ部分が実質七花ちゃんのヒロイン視点になってるの強い。

50.海鳥東月の『でたらめ』な事情

よく「話術サイド」なんて言葉があるが、では話術サイドで最強たる主人公はどのようにデザインされるか?の答え。というか普通に全キャラ頭おかしい上に関係性も頭おかしいんですよ。鉛筆を盗んで削ってふりかけにするな。

51.教え子とキスをする。バレたら終わる。

2巻にね、最強の負けヒロインがいるんですよ。私は作者を監禁してあの人が勝つifルートを書かせるまで死ねないかなぁとか思っていたりする。前作も良いので読もう。

52.ラノベも俺も好きなギャル

全てのTwitterラノベ読みに読んで欲しい作品。共感とありそう感のオンパレード。でも積読が13冊しかないのだけは許せない。

53.ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました

かわいいの権化。生涯でもこれだけ「かわいい」の詰まった小説はなかなか読んだことがない。今月書籍出るのでみんな買って読んでね

54.アラサーがVTuberになった話

1冊3時間最初から最後まで泣くか大笑いするのどっちかを強制してくる小説。4巻早く読まなきゃ。

55.【恋バナ】これはトモダチの話なんだけど

私史上4番目の幼馴染ラブコメ。幼馴染に必要なのってドラマでもなんでもなくてただひたすら日常を描くことなんですよ。この共依存の微妙に絡んだ幼馴染が大好きですね。

 

 はい。というわけで、ライトノベルでは99選でした。いやぁとにかく時間かかった。20000文字書くのにこれだけかかるのやっぱ作家の方々はすごいですねぇ。

 ちなみにこれが読書メーターの本棚で今まで読んだラノベを全部まとめたもの。これ書いてる間に4シリーズも増えてしまった。

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