はじめまことの新文芸研究所

私が抱えている新文芸リストをもとに、新文芸を分析し記事にしていきます

第四回 ライトノベルにおけるコミカライズの増加とその傾向について

 二週間ぶりです。はじめまことです。前回の記事をたくさん読んでくださりありがとうございました。先週は休んでしまいましたがこれには書くネタがないという極めて深刻な問題によるもので、私は決して悪くないのです。誰か私にネタを恵んでください。難易度次第ですが次回以降のブログの題材にします。

 

 というわけで、今回はライトノベルのコミカライズの増加とその傾向について。皆様もご存じの通り、近年ライトノベルではコミカライズの数が急激に増加している。ラノベの杜のコミカライズのページは急速に数を増やしているし、wikipediaの「ライトノベルの漫画化作品一覧」を見れば、作品数の指標となる出典の数が10年代前半には386だったのが、10年代後半には834、20年代にはまだ今年が9ヶ月残っているというのに1400の出典が登録されている。おそらくだが、ここ数年のアニメ化ラッシュにも少なからぬ影響を与えているだろうと思われる。原作が3-5巻くらいで完結していたはずの作品が急にアニメ化決定とか言い出したら大体コミカライズが関わっている。

 

 このような大コミカライズ時代は、アルファポリスが先駆けとなったと言われている。アルファポリスコミックスにおいて『ゲート』のコミカライズが始まったのは2012年であり、2014年頃には既にコミカライズの量産体制に入っている。アルファポリスは原則全てのコミカライズを自社レーベルによって行い、小説投稿サイト・書籍公式サイト・漫画連載サイトを一本化し相互に誘導をかけることによって大きな成功を得た。自社の専門レーベルによるコミカライズという方式はすっかりライトノベル市場、特に非KADOKAWAレーベルにおいて一般化しており、最近ではある年にそのレーベルで出た新作の9割がコミカライズされるような事態も起きている。オーバーラップのコミックライドやHJのHJ COMICS、TOブックスのコロナ・コミックスなどアニメ化作品を多数抱えるレーベルも現れてきており、。

 さて、そんなコミカライズについての情報をリストに載せることにした私だが、これは何もライトノベルにおいてコミカライズが重要になってきているからではない。ライトノベルの中でも特にweb小説や新文芸と強く関係するファクターであると思うからこそ調査を決行したのである。書籍化レベルのweb小説には固定の読者が一定数ついており、書籍の小説と比べて媒体の違うコミカライズは原作読者に買われやすいことや、先の展開がわかることで企画が打ちやすいことなど、コミカライズにおいて有利になる要素が揃っている。下で書いた通りweb発作品のコミカライズ率が非web発に比べて高いのは長編率やレーベルの特性だけではないはずだ。

 

 といつまでもお気持ちを表明していても仕方がないのでいい加減に本題に入ろう。まずは基礎データとしてコミカライズ作品のレーベルをまとめたもの。23シリーズ(全コミカライズシリーズ数を50で割って1を足した数)以下のレーベルはその他に分類されている。こうしてみると、KADOKAWAレーベルはコミカライズが分かれている一方、アルファポリスやレジーナ、オーバーラップ(ガルド)やTO(コロナ)あたりのレーベルや編集部をまとめて自社で扱うレーベルは作品数が多くなる傾向にあるようだ。また、女性向け作品は(そもそもコミカライズ作品数がまだまだ少ないとはいえ)レジーナ、FLOS、B's-LOG以外はその他に入っており、コミカライズが分散されている可能性がある。女性向けは急速に売れ線になったため新規参入してくるレーベルが女性向けに手を出しやすいことも影響しているかもしれない。

 

 では、今回の題材である「増加」について扱っていく。下のグラフは調査範囲内での書籍とコミカライズの一巻発売日を年別にカウントしたものである。例によって調査範囲はブログの第一回ならびに月猫通り2183を確認されたし。ただし今回は同一タイトルの作品は最初に出た一作のみカウントしている。

kaz-lightnovel.hatenablog.com

 書籍化が2013,14年あたりに爆発的に伸びたのに比べると穏やかな伸び方ではあるが、コミカライズ数も年々増加している。2019年の伸びが特に顕著と言えるだろうか。というか書籍の作品数は20年代に入ってから減ったと思ったら23年に急にめっちゃ増えたのはなんなんだろうか。

 

 続いては、コミカライズ開始年別書籍開始年の分布。両方とも単位が日付なので大変わかりづらいが、上から順に2016,17年、2018,19年、2020,21年、2022,23年にコミカライズの一巻がはじまった作品の書籍一巻発売日の統計を取ったものである。右の方に数個生えていたりするが、おそらく誤入力で生まれたデータなのでとりあえず気にしないでいただきたい。

 どのデータも、調査範囲の一年前か、もしくは調査範囲一年目で最も数値が高くなっており、概ねシリーズ開始から二年程度のタイミングでコミカライズが始まることが多いようだ。特徴的であるのは、2016,17年のグラフでは2017年に数値が0であるが、他のデータでは調査範囲二年目に15-20作品程度の数値があることである。小説の発売とほぼ同時にコミカライズがスタートしたり、あるいはコミカライズの方が先に始まっているというような現象も見られるようになってきているが、2019年ごろには少なくとも一年以内にコミカライズの書籍まで出るという事象が一定数存在していたようだ。

 

 続いては、横軸にコミカライズ一巻発売日をとり、小説書籍一巻の発売日別に分けたもの。上から順に2012-14、2015-17、2018-20、2021-23に小説一巻が出たもののコミカライズ発売日分布である。例によって存在しないはずの数値がトンネル効果的に漏れているが気にしないでほしい。

 このグラフからも、小説とコミカライズの一巻が同じ年に出る事象は2015には0、2018には7、2021年には15件発生している。範囲の三年目を比較すると、2023年は範囲別に1,4,16,145シリーズ、2020年は3,10,129シリーズと範囲内にほとんどのシリーズが入っており、9割がたのコミカライズの発売が小説発売から三年以内に行われていることがわかる。また、範囲の二年目を比較すると、2022年は3,8,54,104、2019年は4,43,75となり、小説発売から二年以内にコミカライズが発売されるケースは2/3ほどであるようだ。

 

 そもそも、コミカライズまでの日数について調査するならその値の分布を見るのが最も早い。というわけで、小説の一巻が発売されてからコミカライズの一巻が出るまでの日数の分布。コミカライズした全984作品の分布である。

 最頻は300-400となっており平均値は390日、中央値は487日。730日以内のデータ数は747件で、全体の3/4が二年以内にコミカライズの一巻を発売している。というか1800日=五年を超えるコミカライズの事例が40件もあることが驚きである。

 傾向の変化も見ていこう。コミカライズ一巻発売日を二年ごとに区切ったものがこちら。代表値も載せておく。

  2016,17 2018,19 2020,21 2022,23
作品数 84 198 287 330
中央値 734 483 453.5 460
平均値 794.294118 592.675 563.934028 595.486567

 分布としては、2016,17年の分布以外は概ね同じような形をしており、代表値でも見ても2016,17年以外は概ね400台後半の中央値と500台後半の平均値ということになっている。2018年以降のコミカライズについては一年以上二年以下くらいの間隔で見るのが正しいと言えそうである。

 

 続いては、ジャンル別のコミカライズについて。例によって男性文庫、男性大判、女性大判、中性大判の四ジャンルについて扱う。その順番でジャンル別に青で小説の一巻開始日の、橙でコミカライズ一巻開始日の分布を取ったのが下のグラフになる。

 

 ある程度の違いはあれど、どのジャンルについてもコミカライズは増加傾向にある。女性向け大判のコミカライズが2015年まで行われておらず、全体的な作品数についても他のジャンルに比べて小さいのは特徴と言えるだろうか。また、中性大判ではなんと小説よりも多い数の作品が開始されているというのだから驚きである。TOブックスは2020年の新作の85%、2021年の新作の95%がコミカライズされており、他にも全体的にコミカライズ率の高いレーベルが揃っている中で急に一年で刊行点数が低下すればこういう状況にもなるのかもしれない。と言いつつこれを打ちながら関数の設定ミスなどによる誤りである可能性を疑っている。

 これまでの分析で、コミカライズは1-2年遅れくらいが標準であるという仮説が立っているが、それを仮定してこの図をみると、おおよそ局所的な原作数の増加がある程度平準化されたグラフがコミカライズの分布と相似になることがわかる。例えば男性文庫の2019や、男性大判の2015,2018、女性大判の2018などの突発的な増減が1-2年後ではだいぶ緩和されて分布に出ることがわかる。顕著に影響が見られるのは中性大判の2021-2022の大幅な減少くらいであろう。これの意味するところは、一時的に作品数に増加が見られても、結局コミカライズされるほど伸びる作品数には限りがあるということであろう。読者の購入量の頭打ちや出版社の都合などにより、結局一気に作品数を増加させても徒らに散る作品の数を増やすだけであるようだ。

 

 続いては、web発と非web発の比較。上がweb発、下が非web発である。あまりにも顕著に差が出た。

 

 web発については、二年前の小説のシリーズ数と比較すると、2017年ごろまではおよそ1/3であったのが徐々に上昇していき、2019年に1/2を突破。現在は6割弱で安定している。2023年に小説のシリーズ数が爆発的に上昇しているので、これから先どうなるかは後数年データを追わなければわからないが、やはりweb発作品では半数以上の作品がコミカライズまで辿り着くようだ。

 一方、非web発はまずコミカライズの事例が驚くほど少ない。というか2021年は何があったんだ。事例が少ないため誤差が大きいということを念頭においた上で、大判における1-2年というコミカライズまでのラグを当てはめるには小説の刊行点数とのズレが合わないのも気になる。2021年の大幅な低下は2020,21年の作品数の低下と関係があるとすれば、大判と比べて小説の市場の影響がより短いラグで伝わっていると考えるべきだろう。実際、非web発作品はそのほとんどが文庫であり、文庫レーベルは基本的に大判レーベルと比べて刊行間隔が短いという特徴を持っている(シリーズごとの平均刊行間隔の中央値で比較すると28日、平均値で比較すると31日と、一巻につき一月ほど遅くなる)。そのため、作品の趨勢が決するのが早く、コミカライズに小説の刊行点数の影響が出るのが早いという仮説が立てられる。実際、前述した男性文庫の作品数の分布で2020年に少々の低下が見られるが、これが2021年のコミカライズ作品の低下に影響を与えているようにも見える。他のジャンルではこのくらいの小説の点数の減少はコミカライズの分布では無視されるかせいぜい横ばいになる程度であり、文庫媒体に特有の減少であると考えられる。

 

 さて、例によって更新時間が迫っているため、今回の分析はこの辺で。今まで散々買えよ買えよと言ってきた月猫通り2183の情報が所属サークルの公式Twitterから出たので、今週金曜くらいにその告知と、合わせて私の使っているデータリストの販売について書いた番外記事を出したいと思う。冒頭で言った通り分析のネタがなくなっているので「あれを分析してほしい」と言った要望があれば是非コメントまでお願いします。

今回のまとめ

ライトノベルのコミカライズの作品数は順調に増加を続けている。

・コミカライズの一巻発売日は小説の一巻発売日から見て一年半程度で、二年以内に3/4程度が発売される。

・ジャンル別では女性向けのコミカライズが少ないが、コミカライズ率に関してはどちらかといえばレーベルの体質の影響が大きい。

・調査範囲の影響もあるとはいえ、ライトノベルのコミカライズのほとんどはweb発で行われている。

・文庫媒体では作品の趨勢が決するのが早く、それに伴いコミカライズ作品数が小説の作品数に影響されやすい。

 

第三回 web小説の書籍化ラインとその変遷についての分析

 前回のブログは大体会誌のコピペだったため販促にはなっても新規性はなかったしブログとしての価値もそこまで高くなかったように思うが、今回はちゃんと一回で情報が完結するそれなりに有用な情報をお届けできると信じている。

 

第1回はこちら

https://kaz-lightnovel.hatenablog.com/entry/2024/03/31/193435?_gl=1*3conj6*_gcl_au*MTE1Njg3MjYwNS4xNzExMjc4NTE5

 

 と言うわけで、今回のお題は書籍化ラインについて。ざっとなろうで10000pt程度かなという認識くらいはあると思うが、リアルタイムで変わっていく値でもあるため、なかなか定性的な分析は難しい値である。また、女性向け作品の台頭もあり、書籍化作品についても原作文字数についても低下しているイメージはあるだろう。今回の分析では、なろう全体を文字数やポイント数で分割して作品数の分布を調べて書籍化作品割合を調べたのち、その変化についても考察していく。

 さて、まずは大雑把に現在の書籍化作品全体の傾向をみていこう。

 書籍化作品の原作文字数の分布はこのようになる。横軸の文字数は常用対数をとった。全体の平均値は717,549文字、中央値は404,719文字である。それぞれ常用対数を取れば5.86、5.60程度となる。おおよそ10^5.1文字から10^5.8程度に固まっていることがわかるだろう。

 こちらは作品数が集中している2,000,000字までを50,000文字区切りでカウントしたもの。単巻完結と思われる10~20万字帯に多くの作品が分布しており、それより上は負の相関にある。このデータでは短編→長編→書籍化となった場合基本的に長編のデータを載せているので、10万字を切る作品は少ない。

 

 

 次に、ポイント数の概観について。前々回に引き続き補正済みポイント数(カクヨムは☆数×22、アルファポリスは総合評価/100)を用いる。

 まずは常用対数尺で分布をとってみるとなぜかめちゃめちゃ綺麗な分布になった。なんで?平均値は92532pt、中央値は53853ptである。それぞれ常用対数を取れば5.0と4.7程度になる。

 文字数同様作品数の多い250000ptまでを5000pt区切りで出してみるが、0-5000ptが意外にも一番多い結果となった。また、35000pt程度まではほぼ横ばいになっている。小説投稿サイトにおいてはポイント数と作品数これでは作品数の減少と比べてみるまで何もわからない。そちらはもう少し後でやるとして、0-30000pt程度までをグラフにしてみる。


 というわけで0ptから30000ptまで1000pt区切りでカウントしたグラフがこちら。ぶっちゃけ何も見えない。おそらく公募のせいで低ポイントの書籍化が増えてるのであろう。もう少し詳細な分析が必要そうである。

 

 というわけで、まずはジャンル別で文字数。上から順に男性文庫、男性大判、女性文庫、中性大判である。どのジャンルにどのレーベルが入ってるかは第一回のブログから変わってないのでそちらを参照されたし。

  男性文庫 男性大判 女性大判 中性大判
平均 681884.134 961165.807 373408.084 934781.824
中央 460978 569541 215403.5 572008.5

 相変わらず女性大判はわかりやすい。というか代表値からして違いすぎる。12-16万文字程度に作品が集中している。男性文庫は10万字弱程度から作品数が増え始め、男性大判や中性大判は10万字を超えたあたりから作品数が増え始める。女性大判以外は5.7から5.8あたりが最頻となっており、およそ50-70万字程度となる。

 

 次に、ジャンル別でポイント数。順番は変わっていない。

  男性文庫 男性大判 女性大判 中性大判
平均 93506.2344 110011.741 70986.8794 108141.777
中央 53716 61889.515 48019.06 62651

 全体のグラフと比べれば歪だが、どのジャンルも4.7〜4.8(5~60000pt)程度を中心とした綺麗な山になっている。特徴を挙げるとしたら男性文庫に3.6(5000pt)程度のところに山があることだろうか。というか全体的に男性文庫は低ポイントの書籍化が多い。新人賞作品にwebで連載されてた作品があったり作者のつながりで出したりするからだろうか。

 

 さて、この分析はここからが本番である。今回の分析内容は「書籍化ライン」であり、つまりは「この文字数・ポイント数の作品がどれくらいの確率で書籍化できるか」という話である。それを算出するためには、書籍化・非書籍化を問わない母数を算出しなければならない。

 というわけで、なろう全体の文字数とポイント数の分布を見てみよう。文字数は検索欄に一つ一つ数字を入れていけば出てくるし、ポイント数も一度総合ポイント数を絞って検索をかけた後にURLの数字を変えていけば出てくる。そういうわけでできたのが下の分布である。


 上が文字数、下がポイント数の分布。まずは文字数から見ていこう。

 文字数の分布の特色は、なんといっても10万字付近の山。基本的には指数関数的な分布になっているが、小説一冊分と言われる10万字前後にくっきりと山ができている。感動ものである。ただなかなか近似の関数を作るのが難しい。1時間くらい格闘して無理そうだったので諦めた。

 ポイント数に関しては、4.5程度まではおよそ線形に見える。それ以降はおよそ公比0.7の指数関数的な変化とすれば良いだろうか。そうしてできたのが下の青線のグラフ。なんだかんだでそれなりに良い近似ではなかろうか。式は

y=13500-2800*log10x(x<10^4.5)

y=2361547207*x^(-1.426675)(10^4.5<=x)

 

 基本的にポイントの補正は「あらゆる小説投稿サイトのポイント数は定数倍の補正を掛ければ同じ分布になる」という理念のもとに行っているので、この分布の形も他のサイトでも共通であるとする。

 

 さて、では比率を出していく。書籍化作品の分布をなろうの分布で割って折れ線グラフにするだけの簡単なお仕事である。10^-5から3程度まで変化しているため、縦軸も常用対数とした両対数グラフで示す。

 

 文字数・ポイント数双方に書籍化作品数との正の相関があるが、その実態はだいぶ異なる。

 文字数の方は、10万字で1/200程度、20万字で1/60程度、50万字で1/20程度、100万字で1/12程度、200万字で1/10程度、500万字で1/6、100万字で1/2程度となる。

 ポイント数の方は、5000ptで1/100、10000ptで1/50、20000ptで1/14、50000ptで2/5、100000ptで1/2を超え、200000ptでほぼ確実となる。

 実際には母数はなろうの方でしか測っていないのと全ての書籍化作品をカウントしているわけではないことから、割合としては定数倍が必要になる。この辺はめんどくさくなったので正確な補正を諦め、5.7と5.8の値が1.58程度で並んでいることからとりあえず2/3倍して計算する。

 形変わってないしわざわざグラフ化する必要もなかったかもしれない。5000ptで1/160程度、10000ptで1/80程度、20000ptで1/25程度、50000ptで1/4程度、100000ptで1/3を超え、およそ400000ptでほぼ確実に書籍化するところまで行く。カクヨムアルファポリスが混ざっていることを考えれば体感的にも納得できるだろう。なろうでも「謙虚堅実」や『異世界転移で女神様から祝福を!』あたりは40万pt前後である。また、十分に確率の高い部分では、30000ptあたりと50000ptあたりを境に書籍化割合が大きく伸びている。

 

 

 続いては、書籍化ラインの変遷について。書籍化ラインの変遷を見るときは、基本的にポイント数や文字数は時間と共に増加するということに気をつけなければならない。とりあえずは代表値の変遷を見てみよう。

 まずは文字数の平均値と中央値の変遷。エクセルで3本の棒グラフのうち一本だけ別軸にするのがめんどくさかったので代表値は棒グラフになっているがまあ問題はないだろう。ある程度作品数がある2013年以降は平均値はほぼ単調に減少、中央値も減少傾向にあり、2015から2017にかけて特に大きく減っていることがわかる。

 続いてはポイント数の変遷。こちらも減少傾向にはあるが、2017年以降は増減を繰り返しており、2017から2020までだけを見れば増加しているようにも見える。時間と共に増加するポイントを考えれば増えていると考えるべきだろう。もしかしたら2017以降再び増加傾向にある可能性もある。作品数の値が上のグラフと違うのはダイジェスト化等により文字数が取れずポイント数だけがとれた作品が存在することによる仕様である。

 

 分布の変遷も。まずは文字数の分布。上から順に13年,17年,20年,23年の分布である。全体的に左に寄っているが、10-12万字程度に高い壁があるようだ。やはり10万字を下回る書籍化は少ない。年代が進むごとに10万字の壁が高くなるのは女性向けの流行のせいだろう。10万字台を除いて考えてもやはり山の中心が左に寄っているのは確かである。

 

 続いてポイント数の変遷。やはり2017から2020年にかけて一時的に増加に転じている時期がある。また、10000pt以下の書籍化が増加しているのも特徴だろうか。

 

 さて、2017から2020にかけて文字数は減少しつつもポイント数が増加している原因として有力なのは、やはり女性向け作品の増加だろう。というわけで、女性大判・女性文庫を除いたリストで再計算をしてみる。

 

 こちらが女性向けレーベルの作品を除いた各年の文字数の代表値の変遷。平均値は各年10万から30万ほど、中央値は8万から20万字ほど増加している。また、2020年から21年にかけて作品数が減少しているのも特徴的だ。

 

 続いてこちらが女性向けレーベルの作品を除いたポイント数の増減。平均値は4000から18000pt、中央値は0から16000ptほど増加しており、特に2018,2021年の伸び幅が大きい。全体の傾向としては変わらないが、より変化が大きくなったように感じる。

 

 続いて女性向けレーベルを除いた文字数分布。予想通り、女性向け作品を除いたことで10-12万字程度の作品が一気に減少した。依然としてそこに山があることに変わりはないが、2023年でも一番大きな山は30万字程度にある。全体としてはやはり分布は左に寄っているが、女性向けを除いたことで変化は小さくなったと言えるだろう。

 

 こちらはポイント数の変遷。私の想像しているほどは10000pt以下の書籍化が減っていないように思う。むしろ2023年などは分布としては左に寄っているようにも見え、(中央値は少しだけ正に変化している。)2023年以外はそこまで大きく分布の形が変わっているということはなさそうである。

 

 代表値の変化で見ても、分布の変化を見ても、女性向け作品を抜いたからといって顕著に傾向が変化しているということは見えなかった。TOやカドカワBOOKSなどの中性レーベルが悪さをしている可能性もあるが、文字数が変化せずに書籍化ポイント帯だけが上昇したのはおよそ全体的な傾向だったと結論づけても良いだろう。女性向け作品が上昇したのもコロナ禍でのなろうの読者層の変化によるものだという話があるし、その流れで男性向けの書籍化作品にも人口が流入してポイントが増えたとかその程度の話なのかもしれない。

 

 さて、予定していた議論は大体できたし、そろそろブログのアップロード時刻なので今回の分析はここまでとさせていただく。最後にもう一度。月猫通り2183をよろしくお願いします。

 

今回のまとめ

文字数について

・全体では十万字程度の書籍化が多いが、女性向け作品を除くと50-70万字程度が書籍化作品の最頻となる。

・全体から見た書籍化作品の割合で考えると、10万字で1/200程度、50万字で1/20程度、200万字で1/10程度、500万字で1/6、100万字で1/2程度となる。

・書籍化ラインは2015年から2017年の間に大きく低下し、現在は平均値50万字、中央値30万字程度となっている

 

ポイント数について

・全体的には30000pt程度まで書籍化作品数はほぼ横ばいとなり、ジャンル別でもそこまで変化はない。

・全体から見た書籍化作品の割合では、5000ptで1/160程度、10000ptで1/80程度、20000ptで1/25程度、50000ptで1/4程度、100000ptで1/3を超え、およそ400000ptでほぼ確実に書籍化する。

・書籍化ラインは2017まで下降を続けていたが、2017から2020まで再び上昇した。現在も上昇を続けている可能性がある。

 

第二回 レーベル分析 GCノベルズ編 (月猫通り2183ピックアップ)

 一週間ぶりのはじめまことです。前回のブログは敬体で書きましたが、無意識に常体で書いてしまってめんどくさかったので普通に常体で書くことにします。

 

 先週の記事でも書いた通り、このブログで使用しているデータセットは元々私の所属するサークルの会誌「月猫通り2183号」での特集記事に伴って作成されたものであり、このブログの目的の一つには5月に発売されるこの会誌の宣伝がある。というわけで、今日のブログは月猫通り2183のメイン企画であるレーベル分析から記事を4ページほどピックアップし、GCノベルズのレーベル分析を掲載することで企画の宣伝とさせていただく。手抜きとも言う。来週はしっかりブログオリジナルの記事書くから許して。

 例によって語の定義は省くが、「現役シリーズ」は過去(レーベルの平均刊行間隔×2)日間に新刊が出たシリーズを示す。下の基本情報の表はGCノベルズ単体でのデータだが、グラフにはGCN文庫のデータが含まれることに注意。

 

基本情報

発行:マイクロマガジン社

創刊年月日:2014年6月9日

累計作品数:77作品(うちweb発73作品) 累計冊数:363冊(うちweb発357冊)

代表作:『転生したらスライムだった件』『賢者の弟子を名乗る賢者』『転生したら剣でした』

 

累計 シリーズ数 61
冊数 325
シリーズ平均冊数 5.328
標準偏差 4.540
web発 シリーズ数 58
冊数 322
シリーズ平均冊数 5.552
標準偏差 4.545
非web発 シリーズ数 3
冊数 3
シリーズ平均冊数 1.000
標準偏差 2.000
  現行シリーズ 27
現行シリーズ率 0.443
  コミカライズシリーズ数 38
コミカライズ冊数 246
コミカライズ率 0.623
web発 コミカライズシリーズ数 38
コミカライズ冊数 246
非web発 コミカライズシリーズ数 0
コミカライズ冊数 0
  タイトル文字数中央値 14
  原作文字数中央値 1023211
  平均刊行間隔中央値 205
  平均書籍化日数 451.245
相関係数 原作pt数・書籍巻数 0.845
書籍巻数・コミカライズ巻数 0.694
原作pt数・コミカライズ巻数 0.853
書籍巻数・原作文字数 0.542
  作者数 58
  シリーズ数/作者 1.052

 

 GCノベルズは、2014年6月9日に、マイクロマガジン社によって創刊された。創刊ラインナップは『転生したらスライムだった件』『魔法書を作る人』。圧倒的知名度と人気を誇る「転スラ」を中心とした新文芸レーベル最大手の一角である。

 HJノベルス以上の少数精鋭で、GCノベルスとしてのシリーズ数はわずか58しかない。姉妹レーベルであるGCN文庫の創刊以降はそちらに作品が集中していることからGCノベルズでの新シリーズ数はさらに低下しており、21年から23年の間の新作数はたった9シリーズである。一方、GCN文庫は21年10月の創刊から二年少しで16シリーズ(文庫化を除く)とノベルスを補うように盛んに新作を放出している。特にそのうち半分は2023年に出ており、これからの新作数の増加が期待される。

 とはいえ、それだけ作品を絞っているだけあり、質は極めて高い。シリーズ平均冊数は4.73冊。GCN文庫が創刊される2021年まで開始年別シリーズ冊数で4冊/シリーズを切らず、下の現役シリーズ開始日分布で見ても2018年、19年、20年のシリーズがそれぞれ半分以上現役、2022年以降のシリーズは全て現役であるなど、シリーズの続刊率は極めて高い。巻数分布で見ても、現役シリーズで1巻が7作、2巻が7作、3巻が7作あることを考えると、もはやこのレーベルに打ち切りという概念が存在するのかどうかすら怪しくなってくる。「1,2巻あたりの打ち切りの壁を越えたらもうその後は完結まで書ける」くらいは本気であってもおかしくないレベルだ。巻数・原作ポイント数・コミカライズ巻数の間の相関係数も極めて高く、まさに理想的な新文芸レーベルと言えるだろう。今回GCN文庫を全レビューするレーベルに選んだのも、このような実績がある編集部であるからこそだ。

 元サイトに「ナイトランタン系列」が一定数あることからもわかる通り、エロ方面にも力を入れている。GC編集部には「1人1作エッチなラノベ」という掟があるとか。やはりエロは強いのか。他との競合を避けるようにミッドナイトやノクターンでもなろう系に寄った作品を的確に取っている。特にGCN文庫が創刊されたあたりからは、エロ方面の画像をシャドウバンを避けながら貼るためのアカウントができるなど、その傾向が強まっているように感じる。

 編集部のSNS展開もこのレーベルの特徴の一つ。様々な公式SNSを展開しているほか、X(旧Twitter)では編集者ごとのアカウントでも盛んに情報発信を行なっている。文庫レーベルと比べて宣伝量や企画の量で劣ってしまうことが多い大判レーベルだが、このレーベルはその辺もしっかりカバーしている。逆にいえばだからこそ売れているとも考えられるわけだが。

 続刊率や長編率が高いだけあって、原作文字数の中央値は110万字と極めて高い値となっている。平均値も127万字。この手の数値で極めて高いレベルで中央値と平均値が一致しているのは驚くべきことである。中央値は間違いなく全レーベルトップ。二作に一作は原作文字数が110万字越えているようなレーベルが他にあってたまるか。

 一方、GCN文庫は中央値42万字、平均値66万字とおとなしい。ラブコメ作品が多い影響が強いのだろうか。そういうわけで、GCN文庫が入った下のグラフでも2021年以降は数値が敵的に低下している。もちろん若いシリーズが多い影響はあると思うが。

 コミカライズ率も0.63とおそらく業界トップ。レーベル内訳では自社のライドコミックスのシェアはやや低く、他レーベルに分散しているが、これは初期からの傾向。最近では徐々にライドコミックスでのコミカライズが増加してきている印象がある。

 開始年別コミカライズ率で見ても2016年の時点で6割越え、2018の時点で8割越えと高い。コミカライズシリーズの開始年分布を見ても、2017年ごろから安定して生産されており、早くからコミカライズを重視していたことが窺える。

 

第一回 自己紹介/ライトノベルのタイトルの長さとその時間変化についての統計分析


 はじめまして、と言ってもTwitterで私のことを知っている人の方がほとんどかもしれませんが、はじめまことです。種々の事情が重なりブログを開設すべき状況になったので、ブログを開設することになりました。一応自己紹介として、Twitterの垢とそこのプロフィールをコピペしておきます。

 Twitterhttps://twitter.com/kaz_lightnovel

ラノベに依存する大学生 新月お茶の会所属 共依存と重い女と幼馴染が好きなカプ厨で糖度至上主義者 推し作品50作:bookmeter.com/users/1152240/ キノの旅垢→ @kaz_KinoNoTabi

 とはいえ、作品の感想や購入に関してはTwitterで事足りている現状、あえてブログにする価値はあまり感じません。そこで、ブログ名の通り、現在製作中であり近々販売予定である新文芸に関するリストを使った統計・分析をこちらにて取り扱っていきたいと思います。もちろん読んだ本の感想や長めの所感など統計分析以外の記事についても適宜放流しようかとは思っていますが。

 

新文芸研究所について

 Twitterでの私の活動を日頃眺めている方はご存知かもしれませんが、私は新文芸を主とするレーベルについて、タイトル・著者名・巻数などの基本情報に加え、原作となるweb小説のURL・公開日・文字数・ポイント数・最終更新日や、コミカライズに関する情報をまとめたリストを作成しています。

 これは元々私が所属するサークルの会誌である『月猫通り2183』に掲載予定の企画のための資料だったのですが、一回限りでは勿体無い程度には手間がかかるデータ量になったため、定期的に分析をこちらに放流することになりました。しばらくは会誌の宣伝、ならびに合わせて販売を開始するこのデータリストの宣伝として、データリストおよびそれを用いた新文芸分析に関する記事を執筆していこうと思っています。

 

 新文芸研究所イメージ図

 

第一回 ライトノベルのタイトルの長さについての分析

 ということで、記念すべき第一回の分析は、ライトノベルのタイトルの長さについて。長くなったと言われるライトノベルのタイトルですが、サブタイを除けばそこまで変わっていないようにも思います。というわけで、どれくらいの文字数が主流なのか、ジャンルによって変化はあるのか、時間変化はあるのか、人気にどれくらい影響しているかなどを見ていこうと思います。

 分析した作品は3669作品。調査したレーベルは以下の通り。

ヒーロー文庫・プライムノベルス・MFブックスオーバーラップ文庫オーバーラップノベルスオーバーラップノベルスf・HJ文庫(2013年8月刊以降)・HJノベルス富士見書房ノベルス・カドカワBOOKS・TOブックス(2014年9月刊以降)・GCノベルズ・GCN文庫・アルファポリスアルファポリス文庫・アルファライト文庫スニーカー文庫(2013年10月刊以降)・ファンタジア文庫(2014年2月刊以降)・レジーナブックス・レジーナ文庫・エンターブレインの単行本・ファミ通文庫(大判)・ビーズログ文庫(大判)・MF文庫J(大判)・ファンタジア文庫(大判)・アリアンローズ・アイリスNEO

基本的にはサブタイを除いたタイトルを記入しており、またLEN関数を使用しているのでアルファベット表記のタイトルは体感と比べて長くなると思われます。調査対象についての詳しい条件や統計の取り方については後に販売するデータリストや会誌に記したのでこちらには書きません。買え。

 

 まずは全体。タイトル文字数の分布は下図の用になりました。最頻値は11文字。中央値は13文字。平均値は16文字ちょうど。11文字のところに大きな山がありますが、20文字に谷、23文字のところに小さな山があります。

 最頻値11文字は納得できる値です。作品数ではやはり男性向けの文庫が一番多くなりますし、文庫の背表紙に文字のサイズ最大で入る文字数もこれくらいでしょう。十年スパンでみればその辺の文字数が最も大きくなるでしょう。

 

 

 まずはジャンル別。調査したレーベルのうち、作品数が多かった男性向け文庫、男性向け大判、女性向け大判、中性大判の四つについてそれぞれ考えます。男性向け文庫は調査したレーベルが偏っている可能性はありますが、その他についてはおおよそ界隈の傾向を示していると言えるでしょう。

 各ジャンルの代表値はこのようになります。

  男性文庫 男性大判 女性大判 中性大判
平均値 15.9953952 15.8513011 16.9267564 16.0530822
中央値 13 14 15 13
最頻値 9 10 12 10

 いずれの値も女性大判が一番高くなっています。下の分布を見ても女性大判は山全体が右に動いているように見えるので、女性向け作品はタイトルが長くなりやすい傾向があるのでしょう。一方で、最大で52文字と小さくまとまっているのも女性大判の特徴です。

 また、男性文庫と男性大判では、平均値は文庫の方がやや高い一方、中央値や最頻値では大判の方が大きくなっています。分布を見てもわかる通り、文庫と比べて大判はグラフがなだらかになっており、文庫は最頻値付近に作品が集中しています。

 

 

 続いては、web発と非web発の傾向の違いについて。今回調査した作品は非web発作品のほとんどが男性向け文庫なので、男性向け文庫での傾向の違いを見ていきましょう。

  web発 非web発
平均値 17.2881356 14.9256662
中央値 14 13
最頻値 9 9

 代表値はこのようになります。中央値や最頻値はあまり変わりませんが、平均値に2文字以上の差がついています。

 分布は下のようになります。文庫と大判の比較と同様、非web発と比べてweb発の方が分布がなだらかなように見えますが、はっきり言ってよくわかりません。強いていうなら19-23文字の部分が差をつけていると考えられるでしょうか。とはいえ、web発は男性大判に、非web発は男性文庫に形が似ているように思います。

 

 続いては、時間変化。シリーズ開始年別に統計を取ります。代表値の変遷は下のようになりました。2011年以前はほとんど全てアルファポリスの作品であり、今のライトノベルのトレンドを反映しているとは言い切れないことに注意が必要ですが、それを踏まえても平均値・中央値共に年々上昇を続けています。やはりライトノベルのタイトルは年々長くなっていたようです。

 2012,16,20,23年の新シリーズの分布を載せておきます。明確に分布が左によっている2012を除いても、年々分布が右方向に拡張されていくのがわかります。「増え幅が大きい文字数帯」がどんどん右へずれていっています。年月と共に「タイトルの文字数として成立しているであろう文字数」が増加しています。

 

 最後に、タイトル文字数と人気との相関を見てましょう。ここでは、人気の指標として巻数と補正済みポイント数(カクヨムを22倍、アルファポリスを1/100)を考えます。

 というわけで、タイトル文字数と巻数・補正済みpt数との相関係数。どちらも絶対値0.1以下なのでまあほぼないと言ってしまって良い気はします。

巻数と -0.0757726
pt数と 0.06881336


 続いて、巻数とタイトル文字数の相関係数をweb発作品と非web発作品でそれぞれ計算させたもの。

web発 0.03655117
非web発 -0.1170035

 

 合わせて-0.076だったものが0.036と-0.117に分かれるとなると、ある程度の相関があると考えても良いかもしれないですね。

 となると、小説投稿サイト上ではタイトルの長さと人気に微弱な正の相関、書籍媒体上ではタイトルの長さと人気には微弱な負の創刊と捉えるべきでしょうか。

 最後に散布図。タイトル文字数と巻数の散布図に関しては格子点にしか点が配置されないため、一点に複数重なっている可能性があります。散布図を見る限りでは-0.07よりはだいぶ相関係数の絶対値の大きそうなグラフになっています。

 下はタイトル文字数と補正済みポイント数の散布図。横幅が広すぎて視認性にかけたので対数尺を取りました。底は10で取ったので、4が10000pt、5が100000pt、6が1000000ptです。こちらは相関係数通り、ほぼ相関のなさそうな形のグラフをしています。

 

 やろうとしていた企画が尽きたので、はじめまことの新文芸研究所、記念すべき第一回はここらへんで切り上げようと思います。とりあえずは『月猫通り2183』が発売される5月ごろまでは定期的にこのような分析企画を挙げていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。


今回のまとめ

ライトノベルのタイトルの長さは平均16文字、中央値13文字、最頻値11文字

・女性向け作品は男性向け作品と比べ全体的に文字数が長い傾向にある

・非web発作品はweb発作品と比べ最頻値付近に鋭い分布になる(かも)

ライトノベルのタイトルは年々長くなっている

・小説投稿サイトではタイトルの長さは人気に微アド、書籍媒体では微ディスアド(?)